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漫画『宮廷画家のうるさい余白』1巻ネタバレレビュー!実在の人物がモデル!新しい絵画鑑賞ができる漫画

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昨日、昔使っていたスマホの画像欄を眺めていたのですが…昔の自分は家事をしっかりしていて驚きました。お弁当もある程度のものを作っているし、ご飯もちょっぴり手間をかけてます。それにくらべて今の私は……。

1人暮らしって、慣れてくるとどんどん酷くなりますね!!

 

今日は漫画「宮廷画家のうるさい余白」のレビュー・感想です!

 

「宮廷画家のうるさい余白」とは

白泉社別冊花とゆめ」(現在休刊)にて掲載された作品。

作者は久世番子さん、単行本の第1巻が5月18日に発売されました。

バロック期・スペインの画家である主人公の、王宮と絵にまつわる物語です。

 

これ以降はネタバレが含まれます!

ここまでで気になった人は立ち読みからどうぞ。

宮廷画家のうるさい余白 1
バロック期、スペイン王宮…宮廷画家に登用されようと、王宮を訪れた青年、シルバ・ベラスケス。そこで彼が出会ったのは、自らを描いた肖像画を切り裂く少女、イサベル姫。どんな画家が描いた...

 

「宮廷画家のうるさい余白」あらすじ

スペイン王朝の宮廷画家を夢見る青年、シルバ・ベラスケス。王宮に滞在することになった彼は、自らが描かれた絵画を切り裂く少女と出会います。その少女はなんと第一王女・イザベル姫。どれだけ美しい肖像画を描いたとしても、今まで一枚として気に入ったものがない少女でした。

ついに国王陛下の肖像画を描く機会に恵まれたベラスケス。宮廷画家になるチャンスでしたが、忙しい国王陛下は顔を描ききる前に席を離れてしまって…。

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実在の人物・ベラスケス

この漫画「宮廷画家のうるさい余白」の主人公・ベラスケスは、実際にバロック期に宮廷画家として活躍した有名な画家です。実在した人物をモデルに作品が描かれているのです。

単行本の巻末に「実在の人物がモデル」と記載があり、そこから気になって調べて分かったことなのですが、漫画内で登場するベラスケスの絵には、実在した彼が残した作品もありました。

作中に登場する絵には当然物語があるのですが…それはすべて作者・久世さんの創作です。おそらくですが、作者さんが実際の絵を見ていろいろと想像を膨らませたものなんだろうなと思います。その全てがおもしろいです。

新しい絵画鑑賞を体験しているような感覚に陥ります。作中では久世さんが描かれるベラスケスの絵を見ることになりますが、「この絵にはこういう意図があったのかもね」と実在の絵をさらに楽しめる物語になっています。

芸術鑑賞の新たな楽しみ方を学びました。美術館に行きたくなります…!

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いろんな人の絵

画家が主人公であるため、漫画内のメインは「絵」です。そして、絵に対してどんな想いを抱いているかは人それぞれです。

王女・イザベルが自画像を破くことにも理由があるし、ベラスケスが大事に持っている1枚の絵にもとある理由があります。さらに時代ゆえに、裸婦画を淫らな絵だと異端審問にかけられ燃やされたり…と、色んな人物の絵に対する想いが見られます。

1巻では、ベラスケスが王宮で出会った王女・イザベルについての物語がメインに描かれています。最初は絵を躊躇無く破いていたイザベルが、ベラスケスと出会い関わることで次第に変わっていく様子がおもしろいです。

さらに、漫画のタイトルにある「うるさい余白」。

これにはきちんとした意味があって、ベラスケスの代表作には、一枚の絵の中にいろんなギミックがある「ラス・メニーナス」という絵があります。それは余白かと思う部分に絵の核心が隠れているのですが、作中でも「余白に書き足す」という行為が何度も登場します。

その余白こそが、この物語のおもしろい・感動できる部分になっています。本当におもしろいです。

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漫画内だけでじゅうぶん楽しめる作品ですが、実在の人物・ベラスケスを知ることでさらに楽しめる物語でした。(ただし、モデルにしてはいますが漫画内のストーリーはフィクションです!)読むと美術館に行きたくなります。

みなさんもぜひ読んでみてください!

宮廷画家のうるさい余白 1
バロック期、スペイン王宮…宮廷画家に登用されようと、王宮を訪れた青年、シルバ・ベラスケス。そこで彼が出会ったのは、自らを描いた肖像画を切り裂く少女、イサベル姫。どんな画家が描いた...

 

「宮廷画家のうるさい余白」の掲載誌「別冊花とゆめ」ですが、休刊となりました。

単行本には「1巻」とついていますが、続きが発売されるのかは不明です。そもそも、引き継いでどこかで連載を続けてくれるのか…。1巻だけでも綺麗に終わっていますが、ぜひ続いてほしい作品です。

 

絵画の物語

book-hack.hateblo.jp

「宮廷画家のうるさい余白」とはジャンルが違いますが、「魔女の怪画集」も絵を題材にした物語です。

ファンタジーでバトルもある漫画ですが、絵についての雰囲気がとても素敵な作品なのでぜひあわせてチェックしてみてください!

 

あんさんぶるスターズ!