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漫画『メタモルフォーゼの縁側』1巻ネタバレレビュー!75歳のおばあちゃんがBLコミックと出会う物語

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さすがにゴールデンウィークで怠けたすぎた生活を送っていたせいで、ちょっとなんだか…体が………ということで、私は質素な食生活を送ろうと思います。寝る前に腹筋も始めます。み、三日坊主では終わらせない…!!

 

今日は漫画「メタモルフォーゼの縁側」のレビュー・感想です!

 

「メタモルフォーゼの縁側」とは

KADOKAWAのWEB漫画サイト「コミックNewtype」にて連載中の作品です。

作者は鶴谷香央理さん、単行本の第1巻が5月8日に発売されました。

偶然BLコミックスを手に取ったおばあさんが、書店員の女子高生とBLコミックスを通じて仲良くなる物語です。

 

これ以降はネタバレが含まれます!

ここまでで気になった人は立ち読みからどうぞ。

メタモルフォーゼの縁側 (1)
ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。...

 

「メタモルフォーゼの縁側」あらすじ

夫に先立たれ、1人過ごすおばあちゃん・市野井 雪は、久しぶりに入った本屋でさらに久しぶりな漫画を手にとってみました。

表紙が綺麗という理由で手に取った漫画は、なんと男性同士の恋愛を描いたBLコミックだったのです。気になる展開で終わってしまった第1巻、雪は続きが気になり続刊を買いに本屋へとまた向かいますが、在庫が無く、取り寄せの注文を書店員の女子高生に頼むことにして…。

75のおばあちゃんと、学校になじめない書店員の女子高生の交流を描いた物語です。

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おばあちゃんとBL

75のおばあちゃんがBLコミックと出会う…という特殊な設定の漫画である今作ですが、おばあちゃんの生活や行動にリアリティがありながらも、BLと出会ったおばあちゃんの様子がとても面白いのです。

週に二度の病院通いで待ち時間を過ごしたり、八百屋で買い物をしたり、レシピ本を見て料理をしたり…と普通のおばあちゃんである雪。気づくと時間が経ってしまっている…穏やかな日々を過ごしながらもそう感じてしまう雪が出会ったBLコミック。それは、代わり映えのしない生活の中で唯一心を動かされる楽しみだったのです。

1巻を読み、続きが気になり次の日には2巻を買いに行き、その日のうちに3巻を買いにいく…。漫画を読むことが楽しみになっているおばあちゃんの様子は、年齢もだいぶ違うというのに共感をしてしまい、同時にほほえましく感じるのです。年をとってもこうやって楽しみを見つけたいものです…。

同時に、出会った単行本の「一年半に1冊」という刊行ペースを見て、「あと6巻分しか読めない」と淡々と計算してしまうおばあちゃんになんともいえない切なさを感じてしまうのです。

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2人の主人公ごとの物語

この漫画のメインは、おばあちゃんと女子高生の交流です。時間に置いてかれているおばあちゃんと、学校になじめない女子高生が出会い、共通の趣味を持ち、次第に仲良くなっていく様子が描かれています。おばあちゃんの雪と、女子高生のうらら。この2人が主人公の漫画です。

この2人、別々のテーマがあるのです。

おばあちゃんは、老後の楽しみを見つけ日々に潤いを取り戻していく様子が、そして、女子高生のうららは馴染めない学校生活の中、求めていた「好きなことを共有できる相手」を見つけていく様子が描かれているのです。

うららはBLが好きな少女でしたが、家族にも内緒、そして話せる友人もいない状態でした。でもそんななか、書店員のうららにおばあちゃんがBLについて質問をしてきて、それをきっかけにお茶をして、連絡先を交換して…と、自然と2人は仲良くなっていきます。随分と年が離れたおばあちゃんですが、うららにとっては初めての「自分の好きな物を共有できる相手」なのです。

うららの「今まで友達がいなかった少女が友人を作る」という状態は、漫画ではよくある話ですよね。ですが、相手がおばあちゃんだからこその独特な面白さがある作品なのです。

ただ一つ、この漫画の終わりがおばあちゃんの死だったらどうしよう…と不安になる気持ちもあります…。ほんわか暖かい漫画なのに、どうしようもなく切なくなる物語です…。

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1巻は、「おばあちゃんが好きになったBLコミックの作者が同人イベントにやってくる、2人で行こう!」という展開で終わりました。……気になる!うららも、おばあちゃんも始めてのイベント。2人で始めてのお出かけ。どんなことが起きるのかとても気になります。

とにかくもうすっごく面白かったです。私は漫画をたくさん読んでいますが、BL作品はまったく読んだことがない人でした。でもこの漫画は「BLコミック」が中心になっているものの、BLが好きじゃない私でも問題なく、というか熱中して読める作品でした。

ちょっと特殊な設定の漫画ではありますが、すごく面白い作品でしたのでみなさんもぜひ読んでみてください!

メタモルフォーゼの縁側 (1)
ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。...

 「メタモルフォーゼの縁側」っていうタイトルも本当に素敵…。2巻の発売が待ち遠しいです…。

 

文豪とアルケミスト