
表紙のインパクトで読むことを決めました。
内容は笑えて、でもちょっと不気味なサスペンス・ミステリーでした…。
今回は漫画「彼女に首ったけ」1巻のレビュー・感想です!
「彼女に首ったけ」とは
講談社漫画アプリ「コミックDAYS」にて連載中の作品です。
作者は原作を日日日さん、作画をツガノガクさんがそれぞれ担当されています。
単行本の第1巻が8月8日に発売されました。
生首少女の手足となり殺人事件の犯人を探すサスペンス・ミステリー作品です。
これ以降はネタバレが含まれます!
ここまでで気になった人はぜひ立ち読みからどうぞ。
男子高校生・郭一郎を知らない者はいない。 支持率100%の生徒会長、恋人は学園一の才女。まさに完全無欠のスター! だが眩しすぎる男には’影’がいる。一郎が’完全’であるために存在...
「彼女に首ったけ」あらすじ
文武両道、生徒会長を務め校内一の美少女が恋人である郭 一郎(くるわ いちろう)。まさに完璧超人な彼は、実は「ずる」をしていました。
それは双子の弟、郭 二郎と協力しあい二人で一人の人物を作り上げていたのです。
とある日、兄・一郎の指示を待っていた二郎は、兄から「人を殺してしまった」という衝撃的な言葉を聞きます。
困惑したまま部屋から出た二郎が出会ったのは、一つの生首でした。
手足が無い生首少女・頸塚 璃々子(くびづか りりこ)と意思がない双子の弟・二郎。二人の復讐の物語です。

怖くないサスペンス
表紙から察せるように、この漫画「彼女に首ったけ」はヒロインが生首です。
実は表紙のとんでもないインパクトから読むことを決意した漫画でした。読んでみて、それは間違いではなかったなと思いました…!
何者かに殺害された生首少女・璃々子。彼女を殺した犯人を探すという内容になりますが、被害者は生首ではありますが喋るわ風呂に入りたがるわ食事をするわの自由気ままです。
そうです、まったく怖くないサスペンスなのです!
主人公・二郎と璃々子のやり取りはただただギャグでしかありません。掛け合いのテンポも良くてするっと読めちゃいます。人が死んでいるというのに…!
怖くないとは言いましたが、サスペンスとしては気になる部分がたくさんあります。「女の子を殺してしまった」と告げた一郎。そして郭家に落ちていた璃々子の首。つまり璃々子を殺したのは一郎なのでは?と思いきや、そうとは限らない展開が続きました。
……生首として登場するのは、璃々子だけではないのです。
サスペンスらしいホラーな展開も続々と続き、気になる謎がもりだくさんになってます。

不気味な描写
この漫画は「生首が登場する」というインパクトが何より強いですが、それ以外にも強烈な設定があります。
それは郭 一郎という人物です。完璧な人間を作り上げるため、一郎と二郎、二人で「郭 一郎」という人物を作り上げているわけなのですが…この双子、ちょっとおかしいのです。
双子同士さぞ仲が良いのであろうと思いきや、二郎は指示があるまで家の地下に監禁状態、そして兄を盲目的に慕っており、兄の指示がないと行動ができないのです。
兄も兄で少し様子がおかしいところがあったりと、この双子には謎がもりだくさんです。
また、漫画内では擬音の表現が独特で、それもまた漫画の不気味さが引き立ってます。
漫画の描き文字と言えばいろんなペンでその音に合った描かれかたをするのが一般的ですが、「彼女に首ったけ」では明朝体などの手書きではない機械的な書体を使ったコマがよくみられます。
ただし、全てではないのです。些細なコマでは普通に手書きで描かれている擬音が、怖いシーンなどでは機械的になるのです。特に怖く感じるのが、チェーンソーの音です。
コマの中いっぱいに敷き詰められたギャリギャリという単語には恐怖しか感じません。怖くないサスペンスだと言いましたが、不気味な描写は多々あります。

今年の3月にリリースされた講談社の漫画アプリ「コミックDAYS」。講談社の色んな雑誌の連載作品が掲載されているアプリでしたが、私はまったくチェックしてませんでした。でも今回こうしてコミックDAYSのオリジナル作品を読んでみて、放ってはおけないアプリだと確信しました…。おもしろい…!
不気味な描写がありつつも、生首美少女とどたばたな復讐劇を楽しめる「彼女に首ったけ」、ぜひ読んでみてください!
男子高校生・郭一郎を知らない者はいない。 支持率100%の生徒会長、恋人は学園一の才女。まさに完全無欠のスター! だが眩しすぎる男には’影’がいる。一郎が’完全’であるために存在...
想像するミステリー
漫画「二科てすらは推理しない」はちょっと変わったミステリー作品です。「彼女に首ったけ」はヒロインが生首でしたが、こちらはヒロインがおっさんです。
…どういうことか気になった人はぜひチェックしてみてください!