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異色少女漫画『愛が死ぬのは君のせい』がとても面白いので広まって欲しい…

愛が死ぬのは君のせい1巻

たくさんの漫画を読んできていますが、そのなかでも少女漫画とギャグ漫画がとびきり好きなスモアです。

そして今、私が一番注目している少女漫画は「愛が死ぬのは君のせい」です。

ちょっと異色の面白さを放つ少女漫画なのですが、異色であるが故かそこまで話題になってはいません。紙の単行本で集めている友人からは、「どこの本屋にもまったく置いてなくて困る」との話を聞きました。新刊の入荷数が少ないようです…。

単行本、売れてないのかな…?こんなに面白いし新しいのに、売り上げのせいで打ち切りになんてなったら困ります…!

 

…と、いうことで、今回はたくさんの人に「愛が死ぬのは君のせい」を読んでもらうべく、この漫画の魅力などをまとめてみました。

  

 

「愛が死ぬのは君のせい」とは

集英社「マーガレット」にて連載中の、桃森ミヨシさんと鉄骨サロさんの二人による作品。

原作・作画で分かれているわけではなく、二人で作品作りをされているようです。珍しい形ですね。

ジャンルとしては学園恋愛・SFです。単行本は最新4巻が3月24日に発売されました。まだまだ揃えやすい巻数ですよ!

 

「マーガレット」の恋愛SF

「異色の少女漫画」と一言で言っても、少女漫画の全てが女子高生の学校での恋愛を描いたものではありません。

雑誌で分けてみると、その差はよく分かります。

たとえば、小中学生向けの少女漫画誌「ちゃお」「なかよし」「りぼん」。そして中高生向けの「Sho-comi」「別冊マーガレット」。大人の読者も多い「花とゆめ」「LaLa」…。

対象年齢でざっくり分けてみましたが、この中で更に違いはあります。(今回挙げていない少女漫画誌もたくさんあります!今回は一部を例として挙げました。)

 

まず小中学生向けの雑誌2つですが、「ちゃお」の代表作といえば「きらりんレボリューション」ですね。また、動画配信サイトが登場する「ドーリィ・カノン」など、恋愛と夢を描いた作品が多い印象です。逆に「なかよし」の有名作は、「東京ミュウミュウ」「ピチピチピッチ」「しゅごキャラ」など、女の子が変身して戦うといったものが必ずある印象です。プリキュアシリーズも「なかよし」で連載していますね。

中高生向けの「Sho-comi」は刺激の強い描写がある作品が多く、「別冊マーガレット」は女子高生の友情・恋愛を描いた作品がメインです。

そして「花とゆめ」「LaLa」は、世界観が現代ではない作品など、ファンタジー色がつよい作品が多い雑誌になっています。有名作である「夏目友人帳」や今年アニメが放送予定の「フルーツバスケット」、「暁のヨナ」などからもわかりますね。

 

つまり、少女漫画といっても王道学園恋愛からファンタジーまで、いろんな種類があります。漫画が好きな人であれば常識ですね。

 

…そして、 私が今回紹介が死ぬのは君のせい」は、集英社「マーガレット」(別冊ではないです!)で連載中の作品です。

マーガレットの特色は、「別冊マーガレット」とそこまで大きく変わりません。女子高生の恋愛と友情がメインですね。大きく変わるとすれば、月に1度発売する別冊と違い、マーガレットは月に2回発売することでしょうか。(そのため電子版は2号分が一緒になった「にこいちマーガレット」として販売されてます。)また、別冊よりもすこし大人向けの物語と作画になっているかもしれません。

 

…つまりですね、そんなマーガレットの中でヒーローの体が真っ二つに割れたり体の中に宇宙人が入ったりする物語が掲載されていることが、すごく異色なんですよ。

 

これ以降はネタバレがどんどん飛び出してきますので、知らないまま読みたい人がいればここで止めてくださいね。

  

SF展開でありながら恋愛

まずはざっくりストーリーを紹介させてください。

 

主人公は明るい性格の女子高生。今は関わりが減ったイケメン幼なじみに恋心を抱いており、ついに告白へと踏み出します。

しかし告白の呼び出しにやってきたヒーローは、突如降って来た光から主人公を守り、体が真っ二つに割れたかと思うと、何者かの人格に体を奪われてしまいました。

 

まずは「体が割れる」というインパクト。そして「ヒーローが宇宙人に乗っ取られる」という急展開です。

友情に恋にと奮闘する漫画がひしめく「マーガレット」に「ヒーローの体が真っ二つに割れる」漫画が掲載されていたのです。そりゃ驚きましたよね。異色を放ちまくっています。

愛が死ぬのは君のせい1巻

ただし、普通の少女漫画誌の中でSFを描いているから注目しているのかといわれると、それはまったく違います。

このSF展開が目立つ物語の中で、ちゃんと恋愛を描いていることが面白いのです!

 

まず、ヒーローをのっとった人格。彼はただただ人の体を欲していました。ヒーローの体の中に入ったものの、本来は主人公の体が目的だった彼は、主人公に「お前の体をくれるならこいつは返す」と取引をします。主人公はなんと快諾しましたが、体を乗っ取られながらも精神の隅にいたヒーローは、奪われていなかったとある感情をのっとった相手に渡します。

その感情を手に入れてから、その人格が主人公を見ると…異様に輝いて見えるのです。更に、自分が奪う予定である主人公を失いたくないという矛盾した感情に苛まれ、混乱することになっていきます。

愛が死ぬのは君のせい1巻

そして、ある日交通事故に遭い重症となった主人公を見て、ついに彼女を助けるべく主人公の体の中へ消えていったその人格。危篤状態だったはずの主人公の体に異変はなく、その後ヒーローも無事、本来の人格を取り戻すことになります。

…が、ヒーローの体には、精神の隅であの人格に渡したものが欠けていたのです。

「好き」という感情が分からず、主人公のことを考えるとイラつきや吐き気がおさまらないヒーロー。

そう、ヒーローの体から、恋愛感情がなくなってしまったのです。

 

…宇宙人に乗っ取られたりとSF展開が派手な作品ですが、描かれる内容は少女漫画らしく「恋愛」についてなのです。

ただただかわいいだけでなく、恋愛感情の暗い部分までをじっくり描かれており、そこが読み応えがある作品です。

 

魅力的な絶望顔

私は、この作者さんを前作「菜の花の彼」で知りました。

作品をざっくり説明すると「恋愛にちょっとしたトラウマを抱えた少女が、一目ぼれをした彼と、過去に付き合っていた彼の間で翻弄される様子を描いた物語」です。

オーソドックスな「マーガレット」らしい三角関係の恋愛作品に見えますよね。ですが、恋愛の暗い感情をたっぷりと描いており、やはりどこか他の作品とは毛色が違いました。

そして、私がこの作者さんの作品を読むきっかけとなったのが、「男子の絶望顔」なのです。

菜の花の彼

 

こちらの作者さん、恋愛感情の深く暗い部分をしっかり描いているだけあって、キャラクターの表情にもそんな感情が痛いほどにじみ出てきてます。そしてこの作品には、主に主人公の元カレが恋愛の暗い感情を担当しています。

私が特に印象に残っているのが、一部分の記憶を無くした主人公に元カレが追いすがるシーンなのですが…、遠距離恋愛中に新しい恋の記憶を丸々無くしてしまった主人公に対し、自分がいかに卑怯なことをしているかを自覚していながらも、主人公を諦めきれない元カレの表情は、イケメンであるにもかかわらず、すごく崩れた情けない表情でした。

 

イケメンの崩れた表情を1ページ使ってドンと見せられ、グッと胸を掴まれたんですよね。なかなか少女漫画ではレアなページだったと思います。

「愛が死ぬのは君のせい」でも、男子の絶望顔が見られます。そう、恋愛感情を無くしたヒーローですね。3巻ラストでとてもいい顔をするので、ぜひ見ていただきたいところの一つです。

(「菜の花の彼」は全14巻で完結しています。青春恋愛物語のようでいて、ドロドロとした昼ドラのような展開が待つ読み応え十分の物語になってます。こちらもオススメです!)

 

ぜひ読んでみてください!

衝撃的な展開や絶望顔など、ちょっと暗い部分ばかり説明しました。…が、全てが暗い作品ではないです!

主人公はとても明るくて真っ直ぐ突っ走る少女だし、主人公の理解者として出てくる男子も明るいキャラクターで掛け合いも明るく笑えるものが多いです。暗いときは暗いですが、ちゃんと明るい部分もしっかりあるので安心してください!読んでてただただしんどくなる漫画ではありません。

恋愛×SFということで作中に起こるトラブルもとんでもなく、毎巻予想を超える驚きの展開の連続で続きが気になってしょうがなくなります!普通の少女漫画じゃ退屈…なんて人にこそ読んでいただきたい作品ですね。

 

また、前作「菜の花の彼」には無かったのですが、今作の単行本内に作者さん二人の漫画に関する日常を描いたページが収録されてます。

なんとカラーイラストは線画と着色を別々で行っていたり、関西弁でテンション高く掛け合いをしながらシリアスな漫画を描いていたりとびっくりする内容が多いです。面白いんです!

今後も毎巻に挿まれるのかはわかりませんが、これも見所の一つです。

 

1人でも多くの人が私の記事から興味を持って、「愛が死ぬのは君のせい」を知っていただけたなら幸いです。気になった際はぜひぜひ!ぜひ!読んでみてください!

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