
春アニメが始まってきましたね。もうほとんどが1話目の放送を終えているのかな?
漫画原作のアニメも多い今回、私も数作レビューをしている作品があります。
でもレビューをしていない作品もちらほらありました。…ので、今回はその中から1作紹介していこうと思います!
ということで漫画「ヒナまつり」のレビュー・感想です!
「ヒナまつり」とは
KADOKAWAの雑誌「ハルタ」にて連載中の作品。(ハルタは年10回刊行です)
作者は大武政夫さんです。単行本は現在14巻まで発売中。
2018年春アニメ枠で現在アニメが放送中です。
突然現れた不思議な少女・ヒナと、そんなヒナと共に暮らすことになったヤクザ・新田の日々を描いたコメディ作品です。
これ以降はネタバレが含まれます!
ここまでで気になった人はぜひ立ち読みからどうぞ。
「ヒナまつり」あらすじ
金儲けを得意とするインテリヤクザ・新田は若いながらも成功し、順風満帆な日々を送っていました。そんな新田の前に突如現れたのは、強力な念動力を持つ不思議な少女でした。
家から少女を追い出そうとする新田でしたが、念動力で大事にしていた家具を壊そうとする少女に脅され、2人の不思議な共同生活が始まってしまうのでした。
そんな不思議少女ヒナと、ヒナにお世話をやいてしまうヤクザ新田の日々の物語です。

静かに笑えるギャグ
この漫画「ヒナまつり」ですが、ギャグ漫画ではありますが大声を出して笑うような漫画ではありません。シュールな展開、シュールなセリフに「あー面白いなぁ」とじわじわ思わされる漫画なのです。
私が1巻で一番面白いなと思ったのは3話「授業参観は突然に」です。ざっくり説明すると、ヒナが通いだした中学校に銀行強盗が立てこもってしまう…といった内容なのですが、最終的には自主に向かう犯人をクラス全員で「がんばれ」と応援する…というオチになります。なんでそうなった…と思わざるを得ない展開…!
これもまた、ツッコミの勢いや言葉回しに笑ったりするのではなく、マイペースで世間知らずなヒナを中心に進む不思議な展開にじわじわと笑ってしまうのです。
そして、そんなヒナに巻き込まれる新田…。
じわりと笑えるギャグ漫画ですが、そんな中でもじんわりと感動できる部分があるのも魅力の一つです。感動のあとに自然と笑いに持っていくのはすごい…。

ヒナと新田の関係
新田のもとに突然現れた少女・ヒナ。一緒に暮らすことになった2人ですが、2人の関係の変化がとても素敵なんですよね。
能力があることから「大人にいいように使われてきた」というヒナ。ですが新田は、そんなヒナの能力をむやみやたらに使わせようとせず、自分のために使ってもらったときも「報酬」としてヒナの好物のいくらを食べさせてあげています。
ヒナは新田がいることで、わがままを言えたり、食べたいものを食べさせてもらったり、普通の生活を知っていくのです。
学校に通わせるにあたって新田はヒナの父親のような存在となっていくのですが、徐々に親子のような存在へと変化していく2人の関係は、読んでいてほほえましくなっていきます。世話焼きなところは母親のようなのですがね!
ただし新田はヤクザなので本当に普通の生活なのかと聞かれると………。

1巻だと3話が好きだと話しましたが、4話もかなり好きでした。バーテンダーのくだりがすごく面白かったし、よく分からないメンバーでキャバクラへと向かうくだりも最高です。…シュールなギャグ漫画、良いですね…!
みなさんもぜひ読んでみてください!アニメもいいですが原作漫画もすばらしい出来です。巻数は現在14巻とちょっと多いですが、私もちまちま集めていこうと思います…!
「ヒナまつり」が掲載されているということで、今回初めて雑誌「ハルタ」について調べたのですが、「コミカライズは掲載せずに新人作家中心の紙面づくり」「自社広告を含む広告を一切削除」「表紙には見出し以外煽り文を一切削除」なんていう尖った雑誌でした…。
これで2008年からずっと続いている雑誌ということに驚きです。しかも「坂本ですが?」「ダンジョン飯」などの有名タイトルも排出…。全然知らなかった雑誌ですが、こんな個性豊かですごいとは…。読みきり作品も多いということですし、読みきり作品がけっこう好きなので一度買ってみようかなと思いました。
広告も無く、表紙もシンプル…。不思議な雑誌です。
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